問題を解いた感想です.なんだか変な問題が多いという印象で,解いていて面白い問題はありませんでした.
1.(1)基本問題.2乗して円の方程式を作るとちょっと時間がかかるので,アポロニウスの円を使って直径の両端点から中心と半径を出した方が速いかもしれません.
(2)変な問題ではないけれど高校数学の知識を使わないので,大学入試の問題としてわざわざ出さなくてもよいのではという気がします.6,8,9の最小公倍数72を周期として考えると簡単に解けます.
(3)逆関数と合成関数の微分計算をする問題.gは単調増加だから逆関数をもちます.適度な難易度だと思いますが正答率は低いかもしれません.(問題文は初めから「任意の定数tに対してxの関数」と書けば2回同じことを述べる必要がなくてすっきりするのでは?)
2.あまり考えることがなく,言われたとおりに計算するだけで全然面白くない問題でした.難しくはないですが,数値が汚いので注意して計算する必要があります.(2)のベクトルの式は整理してから代入する方が楽です.
3.問題文が雑です(サイコロの目によって点P,Qを動かさない場合があることに言及していない).問題の内容はよくある確率漸化式で,自分で解いた感触としては誘導がていねいすぎると思いましたが,3元の連立漸化式なのでこのくらいの誘導で入試問題としてはちょうどよい難易度なのかもしれません.
4.(4)までは簡単な計算です.(5)はとってつけたような感じで不自然な設定に見えましたが,ふつうに解ける問題でした.基礎的な計算力を評価するには悪くない問題なのかもしれません.
5.色々書いてありますが要するに整数方程式の問題なのだと思います.最後の1つ前までは簡単で,最後だけパズル的で難しかったです.ちゃんと考えていないのでいい加減ですが,ペル方程式の一般解と似たものが背景にあるのかもしれません.ただこの出題の仕方だと本当にただのパズルになってしまうのであまり面白みはないと思いました.
解きにくかったのは最後だけで,その他は特に難しい問題はなく,全体的な難易度は標準くらい,合格の目安は7割くらいだと思います.
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